2019年11月18日

日本人の快挙。

ロン・ティボー・クレスパン国際コンクールピアノ部門で、日本人が1、2位を占める快挙となりました

1位の三浦謙司さんは、なんと私と同じ神戸市垂水区のご出身!ということで、勝手に親近感を持ってしまいました(どこの小学校なのかな)

2位の務川慧悟さんは、実は、、、彼が中学2年生のときから高校3年生のときまで、ピアノのレッスンを担当していました。
なんだろう、このカミングアウト的なドキドキ感(笑)
彼について書くのは、10年ぶりです。(けいごくん、大丈夫かな?ここで確かめるなって)
彼が世界に飛躍していく様子を応援しようと、発言を控えてきました。
そして最近、彼のnoteを読みました。あれから10年、彼は人間的に素晴らしく成長していて、心打たれました。当たり前ですが、私が思っていた彼とは、もう違っていました。彼の考え方に共感し、勇気と希望をもらいました。
と同時に、私が(独りよがりに)守ってきたものは、もう取っ払って大丈夫だということがわかりました。
なので、今回触れされていただきました。

三浦さんも務川さんも、
人生の紆余曲折を経て、努力と苦労の上に舞い降りた結果であり、本当に賞賛すべきことです。
音楽家として人として、お二人を尊敬します。

芸術は、どうしてハッピーだけでは創り上げられないのでしょうね。
苦しみがあるからこそ見える、美しさ。
そこに真摯に向き合って進んでいくお二人の演奏家を、これからも応援しています!
そして、私には私の任務を全うしていきたいと思います。

務川慧悟さんホームページ
是非、noteをお読みください
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2019年11月14日

シフのコンサート。

先週末は、2日連続で、
シフ&カペラ・アンドレア・バルカのベートーヴェンピアノ協奏曲全曲演奏会に行ってきました

音楽が始まった途端、会場がまるでベートーヴェンの時代にワープしたかのように感じられ、
ベートーヴェンが想像して書いた音楽はまさにこれだ!と思いました。
むしろ、ベートーヴェンが傍らで満足気に微笑んでいるようにすら思えました。

アフタートークで、
シフがどれほどに音楽に寄り添って、またベートーヴェンという人物像に迫って、作品を理解していっているのかがわかり、その表れが音となって、あの素晴らしい演奏が生まれることがわかりました。

コンチェルト5番は、耳が聞こえなくなってから書いたというのに、
一番生命力に溢れていて、一番活力があって、一番輝いているように思えました。
人は、どん底に落ちたときこそ、自分の限界を超えた力を発揮するのか、と。
5番は、男性的な作品と言われているけど、
その”男性的”というのは、2楽章に表れている”男性的な優しさ”だというシフの言葉が印象に残りました。
実際、演奏を聴いてみて、骨格のしっかりとした表現、女性にはない温かさを感じ、ベートーヴェンの人柄に触れた気がしました。

また、今回思ったことが、ピアノ協奏曲は、ピアノが主役でないということ。
ベートーヴェンの旋律に乗せて、他の楽器と対話している様子、調和する様子、先頭をきって奏でる様子、よくわかりました。

貴重な時間を過ごした2日間でした。

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2019年10月23日

10月。

10月は、
私の誕生日→長男の誕生日→旦那の誕生日→母の命日→父の命日、
と、命の巡る月となりました

2歳頃まで私の母に育ててもらった長男は、ばあばの表情や言葉を鮮明に覚えている様子。
母が亡くなったときはピンときていなかったけど、今は”死”を理解している。
母の写真を見せると、ソファの後ろに隠れて、ぐっと我慢しながら泣いていた。
人前で泣くことが恥ずかしいと思い始めたのだろうか。
複雑な感情が伝わってくる。

こういう言葉では言い表せない感情を、
いつか音楽と分かち合えたらいいな、と願う。
ピアノの練習は嫌なこともたくさんあるけど、
楽器が演奏できたら、それはいつかあなたを救ってくれるかもしれないよ、と。

これからの彼らの人生に期待もあるけど、不安もある。
口で言うのはあまり好きではないから、頑張っている母の背中を見せていけたらと思う。
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2019年10月08日

コンサート。

一昨日、
リズムの森主催”Autumn Classic Concert"が無事に終了しました
お越しくださったみなさま、ありがとうございました。
今回は、2時間半の長丁場となりましたが、みなさまの温かい空気のもと、最後まで弾き切ることができました

今回は、ソロ4曲に加え、チェロと歌の伴奏をさせて頂きました。
学生の時は、週1回のレッスンを受けながら、曲を仕上げていくことができましたが、
今は一人で練習して、いきなりお客さまの前で本番!この恐怖、心配といったら、寿命が縮まりそうな思いです
最後は、腹をくくって舞台に出るわけなのですが、アクシデントも回避方法も予測不能の中で演奏を進めていくのは、なかなかスリリングな時間でしたが、
練習を積み重ねてきたことは出し切れたと思います。

今回の本番に向けて、
集中力を高めることに苦労しました。
次、また本番前にこのしんどい時期を過ごすのは避けたいので、
これからは、毎日、集中して練習する時間をキープすることを目標にしました。(と言って、翌日弾いていない罪悪感)
慣れるまではしんどかったのですが、
集中力が高まってくると、それは自分にとって面白い時間でした。

私がやりたいことに向き合えるのは、
本当に、周りの人の協力のお陰です。
日々の生活では、ばあば、じいじ、パパの協力なくして、私のピアノの質を保つことはできません。
そして、私を笑顔にしてくれる友達。
みんな、なんて優しいんだろうと感謝。

私がピアノを頑張り続ける意味は何?って思うこともあるけど、
今は答えを出さなくても、出来る環境に感謝して、ただただ前を向いて進んでいけたらと思います。

私と出会ってくださったみなさん、
本当にありがとうございます。
笑顔で、これからも頑張ります!
どうぞよろしくお願い致します。

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左から
バリトン:高橋純さん
ピアノ:私
チェロ:加藤文枝さん
ソプラノ:杉本彩葉さん
今回も素敵なメンバーで共演させていただきました
楽しかったです!
みなさん、ありがとうございました
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2019年09月27日

夜の散歩。

一日中家にこもっていると、
体も動かしたいし、気分転換もしたくなるので、
晩ご飯はお弁当にして、須磨海岸へ夜のピクニック
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夜景がほんと綺麗
寝転んで星空を見ながら波の音を聞く...これ、最高。
(光がなかったら、夜の海は一変して怖い)

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夜のヨットハーバーもなんかいい感じ🚢

いつか夕日も見に行きたいけど、来週末まであまり天気がよくないみたい

自然から受ける発想力は大きい🌍
美しい自然を見に、色々な場所に行きたい。
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2019年09月25日

音楽。

普段の生活から音楽中心への生活へのリハビリ(笑)期間中、
色々なことを考えている。

楽譜を見ていても、指を動かしみても、どこか腑に落ちない。
”私はどういう演奏がしたいのかな?”と。

自分のことは一旦置いておいて、
音楽(芸術)が社会に対して働きかけられることは何かな?と考えてみた。

もちろん、聴くのが好き!弾くのが好き!楽しい!だけでも十分素敵なことだと思うけど、
私の求めている”何か”(答え)はそれとは少し違う。

世界には色々なジャンルの音楽があり、民族音楽もあり、
一人一人が音楽に共感したり発信したりすることで自己を認められて(=自国の文化を認める)、それが世界へと繋がり、何かしらアクションを起こすことで、地球にも潤いを与えていくことができるのではないかな、と。(うまく書けていないけど)。

そういう理想を描いたとき、
私にできることはほんの小さなことかもしれないけど、
まずは周りの方たちに、働きかけていけたら嬉しいな、と。
それはコンサートであったり、大学で音楽を通して生き方を共に模索したり、子供たちに夢や希望を与えられたり。

あらゆる作曲家たちは、
未来に向けて、音楽で世の中を活気づけたり、救うことを考えたんじゃないかな。
若い頃は自己顕示欲の時期もあったと思うけど。

そんなことを考えていた
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2019年09月20日

時代。

急に涼しくなって、夜は寒いぐらいになりましたね

最近は、ビジュアルも目を引く演奏家が増えました
私が大学生の頃は、レッスンはひざ丈スカート、髪形は上品に、フォーマルな靴、など暗黙の了解でピアノ科の掟!?があったのものですが、それはもう昔のことですね(笑)

今は、
”え!そのヒールでペダル操作できるの!?”
”え!そのドレスでピアノ弾けるの!?”
という格好でも、超絶うまいという。
どんな身体能力と頭脳を持っているのだろう。信じられん(笑)

ピアノだけに限らず、そして女性に限らず、現代的なスタイルの演奏家が増えました。
良いことです。

しっかりと基礎は学んで、
”こうでないといけない”ではなく、アイデンティティーを大切に自由に活躍できて、
一般の方々もクラシックを身近に楽しめる時代がきたことは本当に素晴らしい

世界的にクラシックが活気づいてきているように思う
posted by kaorina at 11:18| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年09月18日

子供のピアノ。

今日は、息子たちのピアノのこと。

5歳(もうすぐ6歳)の長男と4歳の次男にピアノを習わせているのですが、
正直、”もうやめさせようかなぁ”と思ったこと、数えきれません。(今日も思った…笑)

ピアニストにさせたいとは全く思っていなくて、将来ピアノが弾けた方がいいかな、ぐらいなのですが、
それでも、ピアノを習得するには母親のサポートが欠かせません。
(ましてやピアニストを目指すとなると、母が生活のほとんどを捧げ、家族のサポートが必要。)
できるだけ近道で上達するには、母が横について、無駄な練習をさせないように(変なくせをつけさせないように)監視しなければいけませんし、部分的な反復練習をやらなければ、上達はしません。母も子も、忍耐です。
これをスムーズに行えるわけがなく、必ず喧嘩勃発。言わなくてもいいことまで言ってしまうのもいつものこと。。。

ただ、考えようによっては、
私はあまり子供たちと一緒に過ごす時間がないので、ピアノに対して一生懸命になれる時間を共有することで、親子の絆を深めていけたらいいな、と思うところはあります。

私の母は、全く音楽のことはわかりませんでしたが、
何の迷いもなく、私に厳しくピアノをやらせました。
それは、私が大人になる頃には、社会は男女平等に働く時代がくるから、自立した女性にしたかったそうです。(ピアノじゃなくても、何でも良かったらしいけど)。
鬼にように怖かった母に、今になって感謝しています。

世の中の演奏家の方々は、陰で支えるお母さんの努力の賜でしょうね。
でもそれって、音楽に限らず、何の世界でも同じことが言えるのだと思います。
勉強でもスポーツでも、親の熱心な愛情が子供を育てていくのでしょうね。(押しすぎない、引き際も難しい。接し方は、こちらも勉強です。)

今日の晩から、また普段通りに練習開始したいと思います。
褒めることを忘れないように、自分に言い聞かせて

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2019年09月16日

マスタークラスA

おはようございます
(なんだこの突然の更新ペースは・笑)

私がイタリアにいたとき、サルバトーレ先生は本当に親切にしてくださり、日々その温かさに感動しました。
例えば、夜の9時にパレルモ空港に着く予定で、先生が空港まで迎えに来てくださったのですが、なんと突然に便が変更になり、着いたのは夜の11時半。当時、携帯も持っていなくて連絡できなかったのですが、なんと先生はその間、ずっと待ってくださっていて、それでも温かい笑顔で「チャオ!」と迎えてくださいました。

生活の中で、どれだけ助けて頂いたかわかりません。(ちなみに、サルバトーレというお名前は、”救世主”という意味です)
帰国することになり、先生にこの感謝の気持ちを伝えたいのだけれど、言葉でも足りず、お手紙に書いてみても足りず、日本のお土産なんかでは全然足りず、結局そのままお別れとなりました。

帰国して、母にその話をしたら、
「あなたのその感謝の気持ちは、あなたの周りの人にできればいいんじゃない?そうやって巡っていけばいいと思うわよ」って。
母の言葉に救われました。
そのとき以来、いつも母の言葉が教訓のように、私の心の中にあります。

そう思っていたら、
なんと今回、12年ぶりかな?サルバトーレ先生が私の自宅で公開レッスンしてくださる運びになり、
私は全力でサポートするチャンスを得ました!
先生がレッスンに集中できて、ハッピーに過ごしていただきたい!その一心でした。
でも、不思議なことに、いくら私がそう思っても、それ以上のハッピーを私が頂いているのです。

結局、
するとかされるとかでなく、
人柄なんだな、と。
世界中どこにいても、国籍は関係なく、その”人”なんですね。
12年経って、そのことに気づきました。
というか、それも母は言ってたな
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神戸で再会できるなんて
このご縁に心から感謝
posted by kaorina at 12:10| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年09月15日

憧れ。

今は、レッスンを受けて作品を仕上げる年齢でもないので、
あらゆる音源を聴いてみて、刺激を受けている。

気が付くと、
勉強すべき曲とは全く関係のない作品や演奏ばかり視聴しているのだけれど。

中でも、アルゲリッチのピアノで、バレンボイム指揮のチャイコフスキーピアノコンチェルトにウルっときた。
幼少期からピアニストとして活躍してきたお二人が、今も変わらず、いや、さらに進化しながら舞台に立ち続け、世界中の聴衆に感動を届けているという現実。アルゲリッチは現在78歳、バレンボイムは76歳。
また、ホロヴィッツが75歳のときのラフマニノフピアノコンチェルト第3番のライブ映像にも驚愕した。
ずば抜けた頭脳と身体能力、そして才能をお持ちなのはわかるけど、それでも、現役で70代でも走り続けられるのは、相当な努力が伴うはずです。
本当に、尊敬でしかない。
実力は足元にも及びませんが、
巨匠の方々のような生き方に憧れと希望を抱いたのでした。
posted by kaorina at 23:18| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする